2020年は、東京オリンピック・パラリンピックが開催される歴史的にも重要な節目の年となります。数多くのアスリートや観光客が集まる環境下では、さまざまなトラブルが発生します。その中でも最も注意すべきことは、ブラックハッカーたちによるサイバー攻撃や悪質なウイルスによる被害です。

年々、巧妙化しつつあるサイバー犯罪などの被害に遭遇したくなければ、今すぐセキュリティ対策に関する知識を身に付け、具体的な施策を講じていく必要があります。あなたがオリンピックやパラリンピック開催までに知っておくべきことは、下記の通りです。

  • オリンピックやパラリンピックのサイバー攻撃の状況。
  • 2020年までにセキュリティ対策が必要な場所。
  • オリンピックやパラリンピック開催までに実施できる有効なセキュリティ対策の仕方。

上記の3つのポイントについて押さえておけば、パソコンやスマートフォンへのリスクを限りなく小さいものにできます。今回は、2020年のオリンピック・パラリンピックで推測されるサイバー攻撃の状況や対策場所、有効な対策方法について詳しく解説していきます。

オリンピック・パラリンピックは、サイバー攻撃の標的になる

最近は、テレビニュースや新聞で「2020年、東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます!」とよく耳にするようになりました。一見すれば、喜ばしいように聞こえますが、世界中で注目されるイベントには、トラブルがつきものです。

弊社の予想では、数多くの国から日本がサイバー攻撃を受けることになると予測しています。ロンドン五輪やソチ・オリンピック、リオデジャネイロ五輪など、私たちの記憶にも新しいオリンピック会場で集中的なサイバー攻撃による被害が発生したことがわかっています。

つまり、私たちはサイバー攻撃の標的になることを理解して、今からできるセキュリティ対策について検討していく必要があります。

オリンピック関連のメールを利用した消費者への攻撃

オリンピック開始前後には、数多くの悪質なメールが送信されます。たとえば、米国のセキュリティ企業から、下記の報告があったことをご存知ですか?それは、韓国の国家テロ対策センター(NCTC)から送信された偽装メールで、悪質な添付ファイルが付属していました。

「農林部の活動と平昌オリンピック開催について」と記されたファイルをクリックすると、マルウェアに感染し、大切な個人情報を抜き取られるというトラブルが発生します。そのため、たとえ五輪に関する大切なメールでも、発信元に注意を払い厳正にチェックしてから開封しなければ、すぐに被害が拡大してしまいます。

オリンピック・パラリンピックに向けて対策すべき場所は?

弊社では、オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、下記の3つのポイントについて強化・監視していくべきであると考えています。

  • メールセキュリティの強化
  • ネットワークの監視
  • 更新プログラムの適用

特に、メールは悪質なURLや添付ファイルなどが含まれている可能性が高く、その脅威について正しく理解しておく必要があります。そのため、メールセキュリティを強化すれば、ウイルスの感染前にアラート表示されるため、開封やアクセスに伴うリスクを小さなものにできます。他にも、安全性を高めるのであれば、パソコンやスマートフォンの更新プログラムの適用やブラックハッカーたちの監視役としてセキュリティ会社の協力が必要となってくるでしょう。

これからは、一般消費者のセキュリティ教育も大切な意味を持つようになります。現在は、セキュリティソフトを利用することで、メールを無害化することが可能となっています。個人でも十分に対策可能であることを知っておきましょう。

ウイルスによる攻撃は、バックアップで被害を縮小できる

パソコンには、住所録やメールアドレス、画像など、大切なものが数多く入っています。もし、ウイルスに攻撃されてしまったら、復旧する術がないかもしれません。そのような事態に陥ったとしても、バックアップを取得しておけば、被害を最小限に抑えられます。

なお、バックアップとは、パソコン内のデータを別媒体へ保存することをいいます。これにより、パソコン本体が大規模に故障しても、データの紛失や損傷を未然に防げます。トラブルが発生した場合は、バックアップデータをダウンロードして元の状態へと戻しましょう。

バックアップ先は、どこがおすすめ?

バックアップをする場合、データの保存先を決める必要があります。バックアップ先は、どこがおすすめなのでしょうか。想定される保存先は、下記の通りです。

  • 外付けHDD
  • オンラインストレージ
  • DVD-R/CD-R

インターネットに接続できない重要なデータについては、外付けHDDへ保存しましょう。外付けHDDの購入予算として1万円が必要となります。インターネットへつなげても問題なければ、オンラインストレージへの保存がおすすめです。外付けHDDなどの機器を購入する必要がないため価格を大幅に抑えられます。

価格を抑えながら、インターネットとの接続を遮断する保存先をお探しなら、DVD-R/CD-Rがおすすめです。1枚100円程度でデータの保存が可能となります。

悪質メールを送信するコンピュータへの防御策

ウェブルートでは、これまでに悪質と判定できる数千にも及ぶIPアドレスを確認してきました。感染すると悪質なメールを送信するコンピュータやマルウェアの配布、DoS攻撃を実行に移すものなど、その形態は多種多様です。

2020年のオリンピックでは、悪質なメールを送信するコンピュータが数多く表れるため、被害が大きくなる前にブロックする必要があります。弊社では、このような問題に対して、脅威となるアドレスからのネットワークトラフィックを自動的にブロックすることを推奨しています。

現状では、セキュリティ性の高いウイルス対策ソフトを導入することが、最も優れた防御策になると考えています。

VPNを利用して安全性を高める

以前のオリンピックでは、大会会場・都市全体の無料Wi-FiのアクセスポイントのなりすましやWi-Fiネットワークをそのまま侵入するなどのトラブルが発生し、個人情報の窃盗事故が起きました。つまり、“無料だから”という理由で安易に利用していると、事件の被害者となってしまいます。

危険な環境下でおすすめしたいのが、VPNです。この方法ならインターネット上に仮想の専用線を作り、重大な情報を盗み見られることを予防できます。VPNによって通信を暗号化すれば、デバイスのアクセスポイントを匿名化できるため、インターネット通信の安全性を高めることができます。

オリンピック・パラリンピックまでにセキュリティ対策を始めよう!

無料Wi-Fiポイントは非常に便利ですが、数多くの危険も抱えています。万が一、ウイルスが仕込まれていれば、ブラックハッカーたちは重大な情報を一瞬で抜き取ってしまいます。そのため、VPNを利用することは必須です。

ただし、それだけでは、セキュリティ対策としては不十分です。私たちは、ウイルスへの感染を常に想定し、セキュリティソフトで防衛体制を築き上げることが大切です。弊社が提供する“インターネット セキュリティプラス”を導入すれば、IDやパスワード、オンラインショッピングに関する情報を保護できます。

弊社では、インターネットの95%に該当する数十億のウェブサイトやファイル、アプリをフルスキャンしているため、オンライン上の安全性をすぐに判断できます。パソコンやスマートフォンなど最大5台まで保護し、クレジットカードなどの機密情報も暗号化できます。もし、セキュリティソフトが未導入なのであれば、今すぐ最新のセキュリティ対策を始めましょう。

Webroot Japan

About the Author

Webroot Japan

Webroot Japan

ウェブルートブログは企業や個人ユーザーのサイバーセキュリティ対策に役立つな最新の脅威インテリジェンスやサイバー脅威の対策など様々な情報をお届けさせていただきます。

Facebook Comments Box