2018年は、仮想通貨のハッキング事件によって、ホワイトハッカーへの大きな注目が集まりました。ツイッター上でのリアルタイムの報告を見るたびに、ホワイトハッカーの圧倒的な行動力に、多くの人が感動を覚えたでしょう。水無氏は、有力なホワイトハッカーとして一気に知られるようになりました。

人によっては、初めてホワイトハッカーと呼ばれる存在を知った瞬間かもしれません。今回は、ブラックハッカーとは対極に位置するホワイトハッカーと呼ばれる存在について詳しく解説していきます。

ホワイトハッカーとは?

ホワイトハッカーとは、コンピュータに対して専門的な知識や技術を習得し、それらのスキルを善良な目的のために使用するエンジニアのことです。ハッキングというのは、必ずしも悪徳な行為のために利用されるものではありません。

不正アクセスや金銭の不正送金を未然に防ぐ際にも利用されます。普段、ホワイトハッカーは、高度な知識や技術を生かして、企業のセキュリティ対策部門などで働いています。外部からの攻撃を阻止し、悪質なブラックハッカーたちを監視することで、ネットワークの防衛力を高めることを基本業務としています。

ブラックハッカーとの違い

ブラックハッカーは、ホワイトハッカーと同格の知識や技術を有していながら、そのスキルを善良な目的に使用しません。そのため、企業や国家、不特定多数の人物に対して、不正アクセスやデータの盗聴、DoS攻撃などを実施します。

破壊行動を繰り返すことで、不正に金銭を入手し、自らの虚栄心を高めることを目的としています。両者は、有能なエンジニアでありながら、能力の使い方に大きな違いがあります。

ホワイトハッカーに対する高い需要

2020年は、東京オリンピック・パラリンピックが開催されるということもあり、ホワイトハッカーへの注目が集まっています。十分なセキュリティ環境を提供し、安全に大会を終えるには、サイバー犯罪に詳しいホワイトハッカーの協力が欠かせません。その需要は年々増加しており、政府からも期待が高まる一方です。

ハッキングによる情報漏洩などのトラブルは、顧客の企業への信用を失墜させます。そのため、悪質なハッカーによる攻撃から企業を守り、適切なセキュリティ対策を講じるスキルがあるのなら、企業から好条件で採用される可能性が高いです。

ホワイトハッカーの仕事で役立つ資格は?

エンジニアの掲示板を閲覧していると、「ホワイトハッカー専用の認定資格は、ありますか?」という質問を見かけることがあります。残念ながら、ホワイトハッカーの認定資格というものは、存在しません。

ただし、高スキルなブラックハッカーとの攻防に必要な知識や技術が求められるため、可能な限り多言語のプログラミングができるとホワイトハッカーとして重宝されることは間違いありません。

現在、政府は大々的にホワイトハッカーの採用を始めています。ホワイトハッカーとしての優遇条件は、国家資格を保有していることです。そのため、ITエンジニア向けの情報処理の資格保有者は、優遇される可能性が高いでしょう。現在、知名度の高い国家資格は下記の通りです。

・ITストラテジスト

高度なIT技術を有する人材であり、企業経営を高速化・最適化する基本的な能力を有する推進者として十分な能力をもっていることを証明する資格。

・システムアーキテクト

上流工程のシステム開発を担当する立場にあり、必要要件を定義し、実現に必要なアーキテクチャを設計するエンジニアであることを証明する資格。

・情報セキュリティスペシャリスト

情報セキュリティの専門家として運用プロセスや開発プロジェクトの技術支援や品質維持・向上に関する実践的な能力を有する人物として証明する資格。

・ITサービスマネージャ

情報システム全体の安定的な稼働を確保し、トラブル発生時には問題を最小限に抑えるスキルを有していることを証明する資格。

・ネットワークスペシャリスト

ネットワークについて専門的な技術を有しており、最適な情報システムの企画や開発、要件定義、運用、保守などの作業において十分なスキルを保有していることを証明する資格。

・データベーススペシャリスト

高度なIT人材として専門的な知識をもっており、データベースに関するスキルを利用することで、最適な情報システムの企画や開発、要件定義、運用、保守などの作業で中心的な役割を果たすとともに、支援者として十分な能力を有することを証明する資格。

・プロジェクトマネージャ

システム開発などの全体のプロジェクトの責任者として、全体計画書を作成し、必要なチームメンバーや資源を集め、予算や納期、品質を意識しながら目標を達成する能力を有することを証明する資格。

国家資格を取得するにはお金がかかりますが、ホワイトハッカーへの最低限の投資と考えれば十分に元はとれるでしょう。

ホワイトハッカーの基本業務

普段、ホワイトハッカーはどのような仕事をしているのでしょうか。ここでは、基本業務についてご説明します。

セキュリティ診断

通常、ウェブアプリケーションを開発した場合、ホワイトハッカーによってセキュリティ診断をすることになっています。セキュリティ診断をすれば、脆弱性のあるポイントを素早く見つけられます。これらの作業は脆弱性診断やWEBアタックテストと呼ばれており、ツールや自動で問題の所在をひとつずつ確認していきます。

サイバー攻撃演習

ホワイトハッカーは、外部からの攻撃に備えてサイバー攻撃演習を実施しています。企業内のホワイトハッカー同士でウイルスを送り込み、特定のファイルへ不正アクセスをすることで、具体的な対応策を考えていきます。

あくまでもサイバー攻撃の演習であるため、具体的な被害は存在しません。普段から外部からの攻撃を想定し行動することで、スケジュール通りにトラブルを鎮静化できるのかを検討していきます。

企業のセキュリティコンサル

ホワイトハッカーは、セキュリティ会社のコンサルタントとして働くことがあります。訪問先の企業のハッキングポイントや有効な対応策についてアドバイスすることで、外部企業の安全性を高めます。

サイバー攻撃に対して専門的な知識をもち、外部企業の従業員に対してセキュリティ教育をすることで、ブラックハッカーたちの脅威から身を守る術を直接指導していきます。今後、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて訪日外国人が増加するため、企業からセキュリティコンサルタントとして呼ばれる機会が増えてくるでしょう。

セキュリティソフトで自宅の安全性を高めよう!

今後、インターネットを安全に利用するには、ホワイトハッカーの存在が欠かせません。しかし、どうすれば安全な環境でインターネットを利用できるのでしょうか。最も有効なのは、セキュリティソフトを導入して、防御壁を構築していくことです。

人によっては、無料のセキュリティソフトを導入して対策をしたつもりになっている方もいるでしょう。そのようなセキュリティ対策では、まったく万全とはいえません。最新のウイルスに攻撃されてしまったら、直ちに防御できません。

悪質性や危険性の高い強力なウイルスやブラックハッカーたちからパソコンを防衛したいのであれば、弊社のセキュリティソフトを導入してください。IDやパスワード、クレジットカードなどのオンライン上の個人情報をブラックハッカーたちからシールドし、心おきなくネットの閲覧やSNSをご利用いただけます。






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