悪質なサイバー攻撃のニュースは年々増加し、その手口も巧妙になってきています。サイバー攻撃に対して企業や学校のセキュリティ対策が今後特に重要になってくることは、既に広く理解されているのではないでしょうか。今回は、そんなサイバー攻撃の脅威を実感する世界のセキュリティ重大ニュースの中から、ほんの一部をご紹介していきます。

「英国の大学の運営、約65%が低セキュリティ状態だった! メールを開くのも危険な状態に」

セキュリティ企業が英国の一流大学を調査した結果、65%近くが標準を下回るサイバーセキュリティで運営されていることが判明しました。特に学生が期末試験を受けている期間にその状態が顕著であるようで、学生にとっては深刻な問題でしょう。何らかのドメイン認証がある残りの35%についても、フィッシングメールを完全にブロックできる設定になっているのはわずか5%でした。英国の大学生がログインの変更を要請しても、メッセージが侵害されている可能性があり、受信したものを開く際には注意が必要とのことです。フィッシングメールによる詐欺への対策をチェックしておきましょう。

「子供用タブレットのアプリへの不正アクセスで、所有者の位置が特定されてしまう事態に」

アメリカの英語知育玩具メーカー・LeapFrog社が子供用に設計したLeapPadタブレット。そのLeapPadタブレットで利用可能なアプリ「Pet Chat」から、オンライントラフィックへの不正アクセスを許す脆弱性が発見されました。この不正アクセスによって、一時的なWi-Fiネットワークを構築し、その地域にある他のデバイスへの接続を助けることで、タブレットの所有者の位置を特定できてしまうことが判明しています。さらに、ローカルの攻撃者は非HTTPS通信を通じて子供にメッセージを送信できる状態であったようです。自宅のプライバシーを守りたいと考えている方は、VPNの利点についてさらに学んでいきましょう! 

「AT&T従業員が買収され、200万台以上の電話のロックが解除された」

アメリカの最大手電話会社「AT&T」の従業員が、企業システムに不法なハードウェアをインストールしていたことが判明しました。その結果、攻撃者が他のモバイル事業者では使えない状態だった電話のロックを解除できる事態となってしまったとのことです。共犯者の何人かはその後解雇されましたが、引き続き社内外で多数が活動し、さらに200万台近くのデバイスが侵害されてしまっていた模様です。

「中国のハッカー集団が、世界中の医療機関のデータを7年に渡って攻撃していた!」

中国の複数のハッカー集団が、世界の医療業界のデータを標的にした攻撃を行っていることがわかりました。攻撃は2013年頃から確認されており、最近では2019年4月、がん研究で知られる米国のある医療センターが狙われたということです。この医療センター以外にも、がん研究に関連する医療データベース、医療機器のデータなどが標的となっており、日本でも2017年にがん研究者をターゲットとしたフィッシング攻撃が確認されています。今後もネットワークに接続する医療機器の使用はさらに増えるため、医療機関はさらなるセキュリティ対策が求められています。

セキュリティ対策を立てて、個人や組織のデータを守ろう

世界中に起こったセキュリティ重大ニュースを4つご紹介しました。もし自分や自分の会社や学校で似たようなサイバー攻撃を受けたら……と思うとゾッとしてしまいますね。これらのサイバー攻撃の脅威から守るためには、まずはサイバー攻撃の脅威の進化を学ぶことをおすすめします。そして、セキュリティ対策アプリをダウンロードするなど対策を立てて、自分たちのセキュリティとプライバシーを確保しましょう。

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