インターネットブラウザを表示した際、“あなたのパソコンは、ウイルスに感染しています。”と表示されたのなら、それは嘘のセキュリティ警告かもしれません。一般的に、セキュリティ警告とは、下記のようなものを指します。

・セキュリティ証明書に問題が生じています。

・今すぐパソコンのアップデートをしてください。

・1時間以内にプログラムの更新が必要です。

・プログラムが破損しています。今すぐ、セキュリティソフトを入れてください。

これらは、すべてパソコンやスマートフォンに頻繁に表示されるセキュリティ警告です。正直、突然のことでびっくりしますよね。でも、慌ててはいけません。ブラックハッカーがあなたの冷静な判断を奪い、騙そうとしているのかもしれません。今回は、表示されているセキュリティ警告が正しいものなのか、それとも詐欺行為なのか、具体的な見分け方や騙されないための対策法を解説します。

そのセキュリティ警告は本物?具体的な見分け方について

もしかしたら、すべてのセキュリティは偽物、と感じてしまったかもしれません。本当に危険を知らせてくれる本物のセキュリティ警告も存在しています。ここでは、本物と偽物のセキュリティ警告の具体的な見分け方を確認していきます。

本物のセキュリティ警告が表示されるケース

本物のセキュリティ警告が表示される状況とは、下記のようなケースです。

・SSL証明書の怪しいホームページを閲覧した結果、警告が表示された。

・ウイルスが仕込まれたホームページを閲覧した結果、警告が表示された。

・個人情報の不正入手を警戒し、警告が表示された。

これらのケースでセキュリティ警告が表示された場合、本物である可能性が高いです。速やかに、トラブルの原因について探ってみましょう。偽物の警告表示である場合は、何かをインストールさせたり、個人情報の入力を要求したりするケースが多いため、見分け方のポイントとして覚えておきましょう。

偽物のセキュリティ警告によるトラブルを回避する

インターネット検索中に偽物のセキュリティ警告が表示された場合、どのような対処が有効でしょうか。一般的には、下記のような行為がトラブル回避につながります。

・セキュリティ警告に関するメッセージを閉じる。

・表示される電話番号に電話をかけない。

・インストール指示に従わない。

・間違えてインストールしてしまったら、素早くアンインストールする。

・警告音が鳴ったら、対象ページを表示しているブラウザを素早く閉じる。

・セキュリティソフトで一通り問題がないか確認する。

セキュリティ警告が表示された場合は、冷静になって次の行動をとりましょう。何か指示を与えてくるセキュリティ警告は、すべて偽物だと考えて一切従ってはいけません。指示通りにファイルをインストールした結果、ウイルスに感染してしまう事例が数多く報告されていますので注意してください。

本物のセキュリティ警告の表示の意味とは?

セキュリティ警告には、本物と偽物があることがわかりました。では、本物のセキュリティ警告が表示された場合、私たちはどのようなことを警戒しておけば良いのでしょうか。ここでは、本物のセキュリティ警告が伝えようとしている意味について確認していきます。

セキュリティ証明書が信頼された証明機関から発行されていない

セキュリティ証明書は、公的な機関から承認を受けなくても自分で作成できます。そのため、コストを抑えるために自分で用意する運営者が存在します。その結果、表示されるセキュリティ警告は、ホームページ管理者の運営方法によるミスで生じています。

自作されたセキュリティ証明書が利用されたサイトへアクセスすると、“セキュリティ証明書が信頼された証明機関から発行されていない”と表示されます。つまり、“サイトの安全性について注意してね。”と警告してくれているということです。そのため、安易にIDやパスワードの入力はしないほうが良いでしょう。

このセキュリティ証明書には問題があります

インターネット検索中に、“このセキュリティ証明書には問題があります”と表示されたのなら、ホームページのセキュリティ証明書の期限が切れてしまっているのかもしれません。これは、ホームページ管理者による問題です。

しかし、ホームページ管理者がセキュリティ証明書の期限が切れているにもかかわらず放置している場合、何かしらの問題があるかもしれません。特別、危険というわけではありませんが、注意はしておきましょう。

セキュリティ保護コンテンツを表示しますか?

現在、Googleは、SEOやセキュリティ保護の観点からhttpsのサイトへの移行を推奨しています。httpとhttpsの両方が含まれるホームページへアクセスすると、“セキュリティ保護コンテンツを表示しますか?”というセキュリティ警告が表示されます。

その際、表示することに同意すると、httpsページが表示されます。つまり、セキュリティで保護されたコンテンツに限定して情報を取得できます。ホームページを安全に閲覧したいのであれば、アクセス先のサイトがhttpsであることは非常に大切なことです。URLをチェックすれば、すぐに判断できますのでhttpである場合は、アクセスを控えることをおすすめします。

httpsのセキュリティ警告に関するウェブルートの見解

ウェブルートは、ホームページがhttps設定されていれば、確実に安全であるとは考えていません。確かに、https設定がされていれば、ユーザーの個人情報が保護されるため、情報漏えいや不正アクセスなどのリスクを抑えられるでしょう。しかし、そのような安全性を利用した犯罪が存在します。

簡単に説明すれば、危険なものを安全なように見せかける悪質な手法です。SSL証明書を悪質なサイトへ追加すれば、安全であるように見えるのです。この手法を使えば、悪質サイトでも年中、鍵のアイコンが表示されます。

ブラックハッカーによる犯罪が増加している以上、httpsや鍵のアイコンなどの見せかけの安全性に騙されない対策術が必要です。つまり、被害が出る前にウイルスやハッキングなどの脅威をリアルタイムで検出し、排除する安全な環境を個人的な対策として取り入れることが大切です。

セキュリティ警告によるトラブルは、セキュリティソフトで対策できる

セキュリティ警告が本物か、偽物かを見分けるのは、パソコンを長年の使っている方でも難しいかもしれません。セキュリティ警告の内容を見ることなく、“はい(同意する)”をクリックし、犯罪の被害に遭遇してしまったという方もいるはずです。

今後も、どこかのタイミングでセキュリティ警告が表示されるでしょう。しかし、メッセージの内容を読み、冷静に対処すればトラブルに巻き込まれることはありません。もし、ウイルスやハッキングが心配なのであれば、セキュリティソフトの導入をおすすめします。セキュリティソフトがあれば、システム内に侵入する脅威を24時間リアルタイムで検出し、排除できます。

高速スキャンで簡単にチェックする

自分自身がインストールしたファイルが怪しいものかチェックしたい場合は、セキュリティソフトでパソコン全体をフルスキャンしてみましょう。弊社の製品は、他社の製品よりも高速でスキャンすることができます。

そのため、ウイルスのチェック時間が負担になることはありません。これからは、セキュリティソフトでパソコンやスマートフォン、タブレットなど、全端末を安全に利用していきましょう。

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